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いざ「新世界」へ! インドの山奥で水泳に愛された男の話 ~最後に重大告知!〜 

  • komabaswimming
  • 2020年10月8日
  • 読了時間: 6分

「パッーーン!」と何かが弾けたような音が、プールに響き渡った。4607万人が暮らすインドの首都デリーで、駒52の同期Aが実際に体験した話だーー。

時は、数年前までさかのぼる。

Aは3~4年間、仕事のためにひとりでインドの山奥に駐在することになった。口に入れれば体調を壊すほど水質は悪く、インターネット回線はとんでもなく遅く、遊ぶ場所なんて一切ないインドの山奥に、だ。「行きたくない……」とグチをこぼす彼のために、僕は100人近い友人を秘密裏に集め、大規模なサプライズ送別会を開催。彼を盛大に見送ってやった。

そしてほどなくして、Aは初めてインドの広大な大地に足を踏み入れた。その瞬間、Aがある1本の電話をかけてきてくれたことを僕は記憶している。世界経済を動かすような超ビッグプロジェクトのために旅立ったA。その第一声は、それはそれは僕では想像できない、「勇気」と「度胸」と「気概」に満ちた高尚な「覚悟」を聞かせてくれるであろう。僕は、自分の中に沸き立つある一種の興奮を何とか抑えながら、電話を取った。

僕「もしもし?」

A「ゲリになった」

早い。早過ぎる。まだ、インドに降り立ったばかりではないか。

そんなAは、インドの日本人会が運営する水泳部に所属。活動場所は、首都デリーにあるプールだったが、彼の住居は何百kmも離れた山奥だ。だから何と、部活動のために飛行機に乗って、毎週のようにデリーへ行って練習していたのだとか。さらに、大学時代に水泳部部長を務めていた彼は、子供たちに泳ぎ方を教えたり、大人たちの練習メニューを作ったりと、コーチ的な役割も担うことに……。これは、生半可な「水泳愛」だけで続けられるものではないだろう。

しかし結果的には、4年間、彼はしっかりとその務めを果たした。教え子たちからは、「尊敬の念」さえ感じられていたという。

そして、Aの日本帰国が決まった。

その水泳部では、帰国前の最後の練習日を迎えた部員がひとりで、みんなの応援に包まれながら、「100m個人メドレー」を泳ぐという魔訶不思議な行事が行われるのだという。Aもご多分に漏れず、「泳ぎ納め」することに。日本人の大人たちのほか、大勢の子供たちがプールサイドから見つめる中、彼は「100m個人メドレー」をMAXで泳ぐことになった。とどのつまり、「とんでもなく華麗で速い、コーチのお手本のような泳ぎ」をみんなに見せることになったのだ。コーチの本気の泳ぎをそれまで見たことがなかった子供たちの目は、異常なまでの期待感から、それこそかつて宝石大国だったインドで採掘されたダイヤモンドのようにキラキラと輝いていただろう。いや、「実際に輝いていた」と彼は、ほおを少し紅潮させながら、その話を僕にしてくれたっけ。

話を続けよう。Aは、そんな子供たちの期待に応えるために、準備運動を始めた。彼らの目の前で、肩をグルングルン回し、腕をブンブン振り、首をグニングニン曲げて。そして、マンガ「キングダム」の羌(きょう)かいが「巫舞(みぶ)」を繰り出す前のように、その場で小刻みにジャンプした。

トーン、タンタン。トーン、タンタン。

「さあ、か弱き、純真な子供たちよ。1分後、俺の『最終演舞』(イチ個メ)を見終わったころには、その衝撃度のあまり、君たちの眼前にはいまだかつて見たことのない世界が広がっているはずだ。俺が最後の最後に、君たちを『新世界』へ連れていってあげよう。Welcome to the NEW WORLD. 刮目せよ!」

彼はそんな風に気炎を上げながら、スタート台の上から勢いよく飛び込んだ。目の前をプールの床が素早く通り過ぎる。でも、Aの目には「インドでの思い出」が走馬灯のように通り過ぎていった。インドでの長く苦しかった生活が、これで終わりを告げる。彼は、最初のドロフィンキックを力いっぱい打った。

「パッーーン!」

両足が同時につった“音”であるーー。

Aはその時のことを次のように振り返る。

※「LINE」上にて

僕「コーチとして、部員みんなから尊敬されていたんだよね?」

A「すげーされてた」

A「でも、飛び込んだあと、すぐにつって」

A「両足がグーみたいになりながら泳いだ」

A「帰任前であまり練習にも行けてなかったから、そもそもバタフライだと、両手で25mすら泳ぎ切れない感じで」

A「子供たちが、とまどっていた」

……何が「NEW WORLD」だ。ただの地獄絵図じゃねーか。

ということで突然ですが、「駒場高校水泳部OBOG」新企画

「駒場マスターズ」、始めます。

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【名称】

「駒場マスターズ(仮)」

【目的】

駒場水泳部のOBOGたちの接点を作ること。

【概要】

●卒業生限定の「オンライン・タイム・ランキング(通称「OTR」)」

・OBOGが、卒業後に自分で泳いで計測した、計測してもらったタイムを自己申告(オンライン上で入力)。性・種目・年齢層別にランキングを自動生成する。

・そのうち、OBOG記録会なども開催。

・データを出し合った人たちがつながるような(アドバイスし合える)感じになったらうれしい。

・「もう1度泳いでみようかな」と思えるようなランキングに。

・年末の忘年会などで結果発表!

・いつの日か、「泳いだ距離MAP」も作成。OBOG全員の泳いだ距離を足して、いつの日か総距離で地球1周(40,075km)分を目指す。

【種目】

●マスターズ水泳<短距離>と同じ種目

・自由形:25~1500m

・背泳ぎ:25~200m

・平泳ぎ:25~200m

・バタフライ:25~200m

・個人メドレー:100~400m

【年齢層の区切り】

●下記の層別にランキングを作成

・卒業後~23歳

・24~29歳

・30~34歳

・35~39歳

・40~44歳

・45~49歳

・50~54歳

・55~59歳

・60~64歳

・65~69歳

・70~74歳

・75~79歳

・80~84歳

・85~89歳

・90~94歳

・95~99歳

・100~104歳

※基本5歳刻みにしているのは、駒場水泳部時代、先輩後輩だった人たちと交流できるようにするため。

【タイムの計測方法】

・タイムの測り方は、ペースクロックでもOK。あくまで自己申告。コンマ秒は適当でよし。(一応、ちゃんと泳いだ記録をご提出ください!)

【スケジュール】

ランキングページ(および入力フォーム)のローンチ日:2020年10月中

データの計測期間:2020年9月19日~12月31日


【参加方法】

① 下記URLをタップするか、LINEまたはLINE WORKで‘koma52ryota@komabaswimming’ をID検索して、アドレス帳に追加してください。これで仮登録完了です。

② 登録された方には、卒業年度、氏名などの本人確認をLine上でさせていただきます。

③ 本人確認の済んだ方から、エントリー完了です。記録の登録サイトのリンク(Lineアンケート)で、どんどん記録をアップして、駒場の卒業生とのタイムバトルを楽しんでください!


【ランキングページ】

特設サイト(Lineにて後日連絡)で公開します。とりあえず、2週間に1回くらいのペースでアップデートの予定です。


【結果発表とprize】

様々なカテゴリーで多くの方に賞を用意したいと思います。発表は1月中旬を予定しています。豪華商品を用意、、、できるように奔走中です。(スポンサー様募集します!)


【注意事項】

・ご参加は、駒場高校水泳部の卒業生のみとさせていただきます。

・Web上でランキングは公開されます。卒業年度+希望するハンドルネームでの表示としますのでご了承くださいませ。

・卒業生のつながりを作っていくことを目的にしたイベントです。運営も参加者もみなさん仲間です。一般的な常識を持ってご参加ください。


【運営】

駒49辻端大輔/駒52井口亮太/駒65久保亮輔

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概要は以上です。どれも確定事項ではないので、忌憚のない意見をお聞かせください。また、このコンテンツを進めるにあたり、「より快適なシステムを作れる方」を大募集します! 参加者が入力フォームに記録を入れたら、それが自動的にランキングに挿入されるシステムを構築したいと考えております。「あ、そんくらいだったら作れるよ」という方、作れる人(OBOG)を知っている方は、ぜひぜひご連絡ください!

ご連絡は、本ホームページ上部の「お問い合わせ」からお願いします。

文/駒52 牧野裕幸

 
 
 

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